糸リフトをやめるとどうなる?続けると老ける?糸が溶けた後の変化と、たるみ予防・肌のハリの考え方を医師が解説

糸リフトをやめるとどうなる?

「糸リフトって、一度始めたらやめられなくなるんですよね?」

「やめたら、受ける前より一気に老けると聞いて……」

「糸が溶けたあとって、顔の中には何も残らないんでしょうか」

糸リフトのご相談で、施術そのものより先にこうした不安を口にされる方は少なくありません。受けたあとのことが見えないと、最初の一歩は踏み出しにくいもの。すでに受けた方からも、「次はいつ入れればいいのか」「このままやめても平気か」とよく聞かれます。

先に結論をお伝えします。糸リフトをやめたからといって、受ける前より老けることを示した研究は見つかっていません。糸が溶けるにつれて、引き上げは少しずつ元の状態に近づいていきます。ただ、糸の周りで増えたコラーゲンによる変化は、引き上げとは別の時間軸で続くもの。当院の説明書(同意書)では、引き上げは半年〜1年程度、美肌は1年程度、たるみ予防は1年半〜2年半程度を目安としています。そして院長は、定期的に続けることがたるみ予防につながると考えています。

この記事では、アルモナクリニック(東京・市ヶ谷)の医師が、糸リフトをやめたとき・続けたときに起こることを、研究で分かっている範囲と、まだ分かっていない範囲に分けてお話しします。なお、当院の糸リフト「アルモナリフト」で使う糸は、国内では未承認の医療機器です(詳しくは記事の最後に記載しています)。

この記事でわかること
  • 糸リフトをやめるとどうなるか、「受ける前より老ける」は本当か
  • 「やめると老ける」「続けると老ける」と言われるようになった理由
  • 糸が溶けた後に何が残るのか。人の皮膚と動物で調べた研究
  • たるみ予防と肌のハリについて、研究で言えること・言えないこと、院長の考え
  • 続ける場合の間隔と、「追加はいつから?」の答え
  • 何度も繰り返して大丈夫か。安全性の研究と、やめる・間をあける選択
この記事の監修者

アルモナクリニック院長

Itsuki Nakayama

中山 樹
切らない美容医療で、あなたの魅力を引き出します

▼資格
美容外科学会員
内科学会員
産業医
日本救急医学会ICLSプロバイダー
アメリカ心臓病学会BLSプロバイダー
アラガン社ヒアルロン酸認定医
アラガン社ボトックス認定医
テストステロン治療認定医
厚労省指定オンライン診療研修

▼学会発表
国際学会 IMCAS China 2026(上海)にて口演発表 2026年8月

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美容医療のプロ
目次

糸リフトをやめるとどうなる?3つの効果は「別々の時間」で落ち着く

糸リフトは、返し(コグ:バラの棘のような小さな突起)のついた溶ける糸を皮下脂肪層に入れ、下がった組織を引き上げる施術です。働きは1つではありません。当院では、引き上げ・美肌・たるみ予防の3つに分けてご説明しています。

「やめたらどうなるか」を考えるときに大切なのは、この3つが同じタイミングで終わるわけではないという点です。

効果何が起きているか目安(当院の同意書)やめた場合
引き上げ糸の返しが組織を支える半年〜1年程度糸が溶けるにつれて、少しずつ元の状態に近づく
美肌(肌のハリ)糸の周りでコラーゲンが増える1年程度引き上げより遅れて、ゆるやかに落ち着く
たるみ予防糸の通り道にできたコラーゲンの支えが残る1年半〜2年半程度3つの中でいちばん長く続くと期待できる
糸リフトの3つの効果の時間軸。引き上げは半年〜1年、美肌は1年程度、たるみ予防は1年半〜2年半が同意書の目安であることを示した図

いずれも「期待できる目安」で、個人差があります。3つの効果の基本は糸リフトの効果はいつまで続く?でお話ししたので、ここでは「やめたあと」に絞ります。

やめた場合の流れは、こうです。まず、引き上げの実感が半年〜1年ほどで少しずつ落ち着く。ある日を境に急に下がるのではなく、ゆるやかな変化です。その間も、糸の周りで増えたコラーゲンは残っています。だから、引き上げが落ち着いたあとも、肌のハリや支えはすぐにはゼロになりません。

では、すべてが落ち着いたあとはどうなるか。行き着く先は「受けなかった場合の、いまの年齢の顔」に近い状態であって、それより下ではない。これが、いまの研究から言える範囲です。「受ける前より悪くなる」ことを示した研究は見つかっていません。もちろん「絶対に起こらない」と言い切れるほどのデータがそろっているわけでもないので、そこは正直にお伝えしておきます。

医師としての判断を1つ。院長は、糸リフトは1回きりで終わらせるより、定期的に続けていくことをおすすめしています。引き上げを保つためだけでなく、続けることがたるみ予防と肌のハリにつながると考えているからです。もちろん、続けるかどうかを決めるのはご本人。まずは1回の変化と経過を自分の目で確かめていただき、そのうえで次の時期を一緒に考えます。

アルモナクリニック(東京都 市ヶ谷)は「切らない美容医療」の専門院です。

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など、メスを使った施術に不安感があり、もっと気軽に美容医療を試したい方に多く選ばれております。症例豊富な医師が、無料カウンセリングから当日の施術まで担当し、あなたのご不安やお悩みを丁寧にお伺いいたします。

「糸リフトをやめると老ける」「続けると老ける」と言われる3つの理由

研究で示されていないのに、なぜ「老ける」という話が広まっているのでしょうか。一般に、次の3つが重なっていると考えられます。

1. 引き上がった状態に、目が慣れる

人は、毎日見ている自分の顔を「ふつう」と感じます。糸リフトのあと数か月もすると、引き上がった状態がその方の「ふつう」になる。そこから少しずつ元の状態に近づくと、実際には受ける前の位置に戻っただけでも、「下がった」「老けた」と感じやすくなります。比べている相手が、受ける前の顔ではなく、いちばん上がっていたときの顔に変わっているわけです。

2. 年齢による変化は、その間も進んでいる

糸リフトは、たるみの進み方そのものを止める施術ではありません。糸が入っている1年、2年のあいだにも、肌や脂肪や骨は少しずつ変わっていきます。糸の効果が落ち着いたときに見える顔は、「受ける前の顔」ではなく「そこから1〜2年分、年を重ねた顔」。この差が、糸のせいで老けたように見えてしまうことがあります。

3. 昔の「溶けない糸」の時代の話が残っている

糸リフトには、溶けない糸が主に使われていた時代があります。そのころの報告は、いまと印象がかなり違う。たとえば、溶けない・返しつきの糸を使った29人を調べた報告(Rachel 2010)では、有害事象が69%、早い時期の後戻りが45%にみられました。「糸は痛い・腫れる・不自然」「すぐ戻る」というイメージの多くは、この時代のものです。

いま主流の溶ける糸とは、別の時代の話として読む必要があります。院長も、昔の糸リフトのイメージは変わってきたと話しています。

「糸リフトをやめると老ける」などよくある4つの誤解と、研究で分かっている実際を並べた対比表

「続けると老ける」という言い方についても触れておきます。溶ける糸を続けたことで老けて見えるようになった、と示す研究を、私たちは把握していません。ただし、繰り返し受けた方だけを長く追いかけた研究そのものが少ないのも事実です。後の章でお話しする安全性のまとめと合わせて、落ち着いて判断していただければと思います。

医師としての判断を1つ。「戻った気がする」と感じたときは、受ける前の写真がお手元にあれば、それと見比べてみてください。記憶の中の「いちばん上がっていたとき」ではなく、受ける前の自分と比べる。比べる相手を正しく選ぶだけで、不安がやわらぐことは少なくありません。

糸が溶けた後に何が残る?コラーゲンを調べた研究

「溶けたら何も残らない」というのは、研究の結果とは少し違います。ここからは、糸の周りで何が起きるかを調べた研究を紹介します。どれも当院の糸そのものを調べたものではなく、溶ける糸一般についての研究です。対象が人なのか動物なのか、どの素材の糸なのかを添えてお読みください。

人の皮膚を調べた研究

溶ける糸(PLLA/PLGAという素材)を入れた人の皮膚を、時間を追って調べた研究があります(Goldberg 2020)。組織を採って調べたのは17人。90日の時点でコラーゲンの沈着がみられ、180日・270日では治療前より有意に増えていました。糸を入れたあと、半年から9か月たっても、皮膚の中のコラーゲンは増えた状態だったということです。

見た目や手ざわりについては、PDOという素材の糸を使った31件の報告(Suh 2015)で、87%が満足し、肌の質感の改善も評価されています。こちらは機械で測ったものではなく、主観による評価です。また、PCLの糸を使った報告(Ziade 2021)では、6か月・12か月の満足度が治療前より有意に改善していました。

動物実験で分かっていること

糸の周りの組織を細かく、長い期間にわたって調べるのは、人では難しい。そこを補っているのが動物実験です。動物の皮膚で起きたことが、人の顔でそのまま同じように起きるとは限りません。その前提で、分かっていることを並べます。

研究対象糸分かったこと
Goldberg 2020人(組織は17人)PLLA/PLGA90日でコラーゲン沈着。180日・270日で治療前より有意に増加
Yoon 2019動物(ブタ)PDO糸の周りで新しいコラーゲンの形成、線維のつながり、組織の収縮などを48週まで観察
Kim 2017動物(モルモット)—I型コラーゲンが7か月まで高い状態
Ha 2022動物(ラット)PCLとPDOPCLの糸はPDOより長く残り、III型コラーゲンの増加が大きかった
Song 2021動物(マウス)返しつきの糸返しのある部分の周りは、ない部分より線維の膜が厚い(約3倍)

ブタの実験(Yoon 2019)では、PDOの糸の周りで新しいコラーゲンがつくられ、線維どうしがつながり、組織が縮む様子が48週まで観察されました。モルモットの実験(Kim 2017)では、I型コラーゲンが7か月まで高い状態。ラットの実験(Ha 2022)では、PCLの糸がPDOの糸より長く残り、III型コラーゲンの増え方も大きかったと報告されています。

返し(コグ)に注目したマウスの実験(Song 2021)も興味深い内容です。返しのある部分の周りは、返しのない部分にくらべて、糸を包む線維の膜が約3倍厚かった。著者は、こうした線維の形成が結果の持続につながりうると述べています。

まとめると、こうなります。糸は時間をかけて溶けていく。けれども、そのあいだに糸の通り道にコラーゲンでできた新しい支えができる。糸がなくなっても、この支えはしばらく残る。「溶けたら何も残らない」のではなく、「糸は残らないが、体が自分でつくったものは残る」というのが、研究から見える姿です。

なお、当院の糸はPCL系の素材ですが、「PCLだから人でも長持ちする」とまでは言えません。PCLについての結果は、あくまで動物実験で報告されているものです。

医師としての判断を1つ。研究を紹介するとき、私は動物実験と人の研究を混ぜて話さないようにしています。「コラーゲンが増える」と聞くと、すべて人で確かめられたように聞こえてしまうからです。人の皮膚で確かめられているのはどこまでか。そこをはっきりさせたうえでお話しするほうが、あとで「聞いていた話と違う」となりにくいと考えています。

公平に知っておきたい、引き上げの持続に厳しい報告

ここまで、糸リフトにとって良い結果を中心に紹介してきました。それだけでは公平ではないので、厳しい報告もお伝えします。

糸リフトの研究を批判的にまとめたレビュー(Gülbitti 2018)は、引き上げの持続は限定的だと結論づけています。PDOの糸を使った160人の報告(Bertossi 2019)でも、1年の時点で引き上げ効果は失われていました。12の研究・818人をまとめた報告(Riopelle 2025)は、直後から改善がみられ、重い合併症のリスクは低いとしたうえで、長期のデータは不足していると指摘しています。だから、引き上げが何年続くかを言い切ることはしません。当院の目安は、同意書にある半年〜1年程度です。

「1年で引き上げが落ち着く」という報告と、「270日たってもコラーゲンは増えている」という報告。この2つは矛盾していません。引き上げとコラーゲンは、もともと別の時間軸で動いているからです。最初の章の表を思い出してください。

糸リフトの研究で分かっていること(コラーゲンの増加、重い合併症はまれ等)と、まだ分かっていないこと(引き上げの年数、たるみ予防等)の整理表

医師としての判断を1つ。持続の年数をたずねられたとき、私は長いほうの数字を選んでお答えすることはしません。半年で落ち着く方もいれば、1年たっても実感が続く方もいる。短いほうも含めてお伝えしておけば、半年後に「聞いていたとおりだった」と思っていただけます。

糸リフトはたるみ予防になる?研究で言えることと、院長の考え

「予防のために続けたほうがいいですか」。これも多いご質問です。ここは、言えることと言えないことを分けてお話しします。

まず、言えないことから。「糸リフトを続けた人は、続けなかった人より将来たるみにくかった」ことを、人で直接確かめた研究は見つかっていません。何年も同じ人を追いかけ、受けなかった人と比べる必要があり、こうした研究は行うこと自体が難しいのです。

一方で、仕組みのほうは研究で確かめられています。糸の周りでコラーゲンが増えること。それが人の皮膚でも半年から9か月の時点で確認されていること。動物では、糸の通り道に支えとなる線維ができること。前の章で見たとおりです。

院長の考えは、この仕組みに立っています。糸リフトは引き上げだけでなく、たるみ予防と、肌のハリ・ツヤにもつながる。糸の周りでコラーゲンやエラスチンが増え、糸が溶けたあとも、糸の通り道にできた新しい支えが残る。その支えが残っているうちに次の糸を入れていけば、支えを切らさずに保っていける。だから院長は、定期的に続けることがたるみ予防につながり、アンチエイジングになると考えています。

これは「研究で証明された事実」ではなく、「仕組みと日々の診療から導いた医師の考え」です。区別してお伝えするのが筋だと思うので、そう書きました。当院の同意書でたるみ予防の目安を1年半〜2年半程度としているのも、期待できる目安としてのもの。個人差があります。

医師としての判断を1つ。たるみをまだ感じていない方にも、院長は糸リフトをおすすめしています。たるみは自覚する前から少しずつ進むもので、下がりきってから戻すより、下がる前に支えをつくっておくほうが理にかなっている、という考えです。引き上げる対象が少ないぶん直後の変化は控えめですが、それは「必要がない」という意味ではありません。予防を人で直接確かめた研究がまだ無いことは、診察でもそのままお伝えしています。

続ける場合の間隔|糸リフトの追加はいつから?

続ける場合、当院の目安ははっきりしています。次の施術の目安は1〜2年ごと。同じ部位は3か月以上あけます。3か月未満での同じ部位への施術は、当院では行っていません。

前回からの期間同じ部位への糸リフト考え方
3か月未満当院では行わないひきつれ・つっぱりがなじむのに1か月ほど。仕上がりを見きわめるにも時間が必要
3か月〜1年診察のうえで検討「もう少し引き上げたい」「本数が足りなかった」という追加は、この時期から相談できる
1〜2年次の施術の目安引き上げが落ち着き、コラーゲンによる支えは残っている時期
2年以上いつ再開してもよい間があいても問題はない。そのときの状態で本数を決め直す

「追加はいつからできますか」というご質問の答えは、同じ部位なら3か月たってから、です。術後しばらくは、腫れやひきつれで仕上がりが分かりにくい時期。1か月ほどでなじんでくるので、まずはそこまで待ち、そのうえで足りないと感じる場合に3か月以降で考えます。

前回と違う部位(たとえば前回は頬、今回はあご下)については、状態を見て医師が判断します。本数は、少なくとも左右3本ずつから、左右6本ずつくらいまでが一般的。2回目以降も、前回と同じ本数にするとは限りません。

医師としての判断を1つ。1〜2年という幅のどこで次を入れるかは、カレンダーではなく顔で決めます。「1年たったから」ではなく、「フェイスラインのもたつきが戻ってきたから」。気になりはじめたところで一度診察にお越しいただき、まだ早ければ「もう少し待ちましょう」とお伝えしています。

糸リフトは何度も繰り返して大丈夫?安全性の研究とリスク

続けるとなると、気になるのは体への負担でしょう。糸リフト全体の安全性については、大きなまとめが2つあります。

  • Pham 2021:59の論文・14,222人をまとめた報告。重い合併症はまれで、ほとんどは一時的で自然におさまる
  • Niu 2021:26の研究をまとめた報告。腫れ35%、皮膚のくぼみ10%、感染2%。溶ける糸は溶けない糸より、感覚の異常(3.1%対11.7%)と糸の露出(1.6%対7.6%)が少ない

重い合併症はまれで、起きることの多くは一時的。そして溶ける糸は、溶けない糸よりトラブルが少ない。ここは、しっかりした数の裏づけがあります。腫れが35%と聞くと多く感じるかもしれませんが、腫れは数日でおさまる経過の一部です。なお、Niu 2021では満足度が直後の98%から6か月で88%へ下がっており、時間とともに実感が落ち着くことも数字に表れています。

正直にお伝えすると、これらは「糸リフト全体」のまとめであって、「何回も繰り返した人だけ」を取り出して調べたものではありません。繰り返した場合に絞った長期のデータは、まだ十分とは言えない。だからこそ、毎回の診察で前回の経過を確かめ、間隔を守ることを大切にしています。

糸リフトで起こりうる副作用は、2回目以降も1回目と同じです。

  • よくある経過:腫れ・内出血(2〜7日ほど)、痛み(1週間ほど、ピークは術後3日ごろ)、ひきつれ・つっぱり・一時的なしわ寄り(1か月ほどでなじむ)
  • まれなもの:凸凹感、左右差、血腫、感染、アレルギー
  • とてもまれなもの:耳下腺損傷、神経損傷、血流障害

効果や経過には個人差があります。強い痛みや内出血がひどいときは、すぐにご連絡ください。術後はLINEでもご相談いただけます。経過の詳しい流れは糸リフトのダウンタイムと失敗・後悔を避けるポイントにまとめました。

医師としての判断を1つ。2回目以降の方には、「前回、いちばんつらかったのは何でしたか」と先にうかがいます。腫れだったのか、つっぱりだったのか、痛みだったのか。前回の経過は、その方にとっていちばん確かな資料。それをもとに、本数や入れ方を考えます。

やめる・間をあけるという選択も、問題ありません

ここまで「続ける」話をしてきましたが、誤解のないように書いておきます。糸リフトは、やめても、何年か間をあけても、問題のない施術です。

お仕事が忙しい時期、妊娠や授乳の時期、ほかのことにお金を使いたい時期。人生には、美容を後回しにしたいタイミングがあります。そのあいだに糸が溶けて引き上げが落ち着いても、受ける前より悪くなることを示した研究は見つかっていない。再開したくなったら、そのときの状態を診て、あらためて本数を決めればよいのです。

やめる・あけるを考えるのは、たとえばこんなときでしょう。

  • 1回受けてみて、変化が自分の期待と合わなかった
  • ダウンタイムを取りにくい生活に変わった
  • 妊娠中・授乳中、または妊娠を予定している(この時期は施術を受けられません)
  • たるみが進み、糸では支えきれなくなってきた(切るフェイスリフトのほうが向く場合があります。当院では行っていません)
  • いまの状態に満足していて、足す必要を感じない

医師としての判断を1つ。院長は、定期的に続けることに意味があると考えており、次の時期の目安(1〜2年ごと)は診察でお伝えしています。そのうえで、続けるかどうかを決めるのはご本人です。間があいてしまった方も、気がねなくご相談ください。そのときの状態を診て、あらためてご提案します。

糸リフトと一緒に続けやすいケア

糸を入れる・入れないにかかわらず、たるみと肌のハリのためにできることがあります。

サーマジェンとの併用(院長のおすすめ)

糸リフトが「位置を戻す」施術なら、サーマジェンは熱で肌を引き締める施術です。働く場所が違うので、組み合わせやすい。院長がおすすめしている併用でもあります。順番には決まりがあり、サーマジェンを先に受けた場合はすぐに糸リフトへ進めますが、糸リフトを先に受けた場合は、1か月以上あけてからサーマジェンを行います。違いは糸リフトとハイフ・サーマジェンの違いで詳しくお話ししました。

毎日のケア

  • 紫外線対策:肌のハリを保つ基本
  • 保湿:乾燥を防ぎ、肌の調子を整える
  • 体重の急な変動を避ける:顔の脂肪の量が大きく変わると、たるみの出方も変わりやすい

どれも地味ですが、糸をやめたあとも続けられるものばかりです。長持ちのコツは効果の持続と本数の記事にまとめてあります。

医師としての判断を1つ。糸リフトの間隔があく時期こそ、毎日のケアが効いてきます。施術だけに頼るより、施術と日々のケアを両方続けるほうが理にかなっている。糸を入れた日よりも、入れていない何百日のほうがずっと長いのですから。

当院の糸リフト「アルモナリフト」の内容と料金

当院の糸リフト「アルモナリフト」は、溶ける糸(返しのついたコグ糸)を皮下脂肪層に入れて、たるみを物理的に引き上げる施術です。糸はもみあげの後ろあたりから入れるので、傷は目立ちにくい位置。所要時間は約20分です。

  • 麻酔:笑気麻酔と局所麻酔の併用が基本。麻酔代は無料
  • 痛みへの配慮:麻酔のしかた、糸の入れ方、針の選び方を工夫して、痛みを抑えています
  • 担当医:院長・梅木医師・山本医師。カウンセリングも医師が行います
  • デザイン:施術前の段階で左右差を確認します
  • 術後:気になることはLINEで相談できます。トラブルがあれば診察で対応を判断します

料金は「本数×単価」で計算します。公的医療保険が使えない自由診療です。

内容通常価格(税込)モニター価格(税込)
糸リフト 1本30,000円25,000円
左右3本ずつ(計6本)180,000円150,000円
左右6本ずつ(計12本)360,000円300,000円

本数の目安は、フェイスライン・頬、ほうれい線、マリオネットラインがそれぞれ左右3本ずつ、あご下・首が左右2本ずつ。最初は左右3本ずつからおすすめすることが多く、最終的には診察で医師が決めます。

医師としての判断を1つ。続ける方の費用は、1回の金額より「1〜2年ごとにこの金額」という見方でお考えください。無理のある計画は、結局続きません。間隔を長めに取るという選び方もありますので、ご予算も遠慮なくお話しください。

アルモナクリニックの糸リフト症例写真

当院で糸リフト(アルモナリフト)を受けた方の症例です。施術の内容・料金・主なリスクは、それぞれの写真の下にも記載しています。

症例1|ほうれい線・フェイスライン(術後1か月)

糸リフト(アルモナリフト)とヒアルロン酸の症例写真。術前と術後1か月(メイク有)の、ほうれい線とフェイスラインの比較

施術名:アルモナリフト(糸リフト)+ヒアルロン酸/写真:上が術前、下が術後1か月(メイク有)/施術の説明:医療用の溶ける糸でたるみを改善するリフトアップ治療です。/副作用(リスク):痛み・内出血・腫れ・アレルギー・感染・異物感・ひきつれ・凸凹等/価格:[極細針・麻酔・処方薬すべて込み]1本25,000円〜30,000円(税込)

症例2|頬のたるみ・ほうれい線(術後1か月)

糸リフト(アルモナリフト)とヒアルロン酸2本の症例写真。術前と術後1か月の、頬のたるみとほうれい線の比較

施術名:アルモナリフト(糸リフト)+ヒアルロン酸2本/写真:上が術前、下が術後1か月/施術の説明:医療用の溶ける糸でたるみを改善するリフトアップ治療です。/副作用(リスク):痛み・内出血・腫れ・アレルギー・感染・異物感・ひきつれ・凸凹等/価格:[極細針・麻酔・処方薬すべて込み]1本25,000円〜30,000円(税込)

症例3|ほうれい線(糸リフトとヒアルロン酸のセット・術後1か月)

ほうれい線強力改善セット(アルモナリフト・ヒアルロン酸)の症例写真。施術前後のほうれい線の比較

施術名:ほうれい線強力改善セット(アルモナリフト・ヒアルロン酸)/写真:上が施術前、下が施術後1か月/施術の説明:医療用の溶ける糸とヒアルロン酸を使用して、ほうれい線を薄くする治療です。/副作用(リスク):痛み・腫れ・内出血・違和感・感染・アレルギー・血管塞栓等/価格:[極細針・麻酔・技術料すべて込み]168,000円〜198,000円(税込)

ほかの症例は糸リフト(アルモナリフト)の症例写真のページにまとめています。

※いずれも公的医療保険が使えない自由診療です。効果や経過には個人差があります。必要な本数や組み合わせは、診察で医師がご提案します。

糸リフトをやめる・続けることについてよくある質問

糸リフトをやめるとどうなりますか?受ける前より老けますか?

糸が溶けるにつれて、引き上げは少しずつ元の状態に近づきます。ただ、やめたことで受ける前より老けることを示した研究は見つかっていません。糸の周りで増えたコラーゲンによる変化は、引き上げとは別の時間軸で続きます。当院の同意書の目安は、引き上げが半年〜1年程度、美肌が1年程度、たるみ予防が1年半〜2年半程度で、個人差があります。

糸リフトを続けると老ける、というのは本当ですか?

溶ける糸を続けたことで老けて見えるようになった、と示す研究を当院では把握していません。こうした話には、溶けない糸が主に使われていた時代の報告(Rachel 2010など)の印象が残っている面があります。いまの溶ける糸については、重い合併症はまれと報告されています(Pham 2021、Niu 2021)。繰り返した場合に絞った長期のデータはまだ十分ではないため、間隔を守り、毎回診察で確認します。

糸が溶けた後は、何も残らないのですか?

糸そのものは残りませんが、糸の通り道にコラーゲンでできた新しい支えができると考えられています。溶ける糸を入れた人の皮膚を調べた研究(Goldberg 2020)では、90日でコラーゲンの沈着がみられ、180日・270日で治療前より有意に増えていました。動物実験でも同じ方向の結果が報告されています。当院の糸そのものを調べた研究ではありません。

糸リフトの追加はいつからできますか?次はいつ受ければよいですか?

同じ部位への追加は、3か月以上あけてからです。3か月未満の施術は当院では行っていません。次の施術の目安は1〜2年ごと。実際の時期は、引き上げの落ち着き具合を診察で確認して決めます。

糸リフトはたるみ予防になりますか?

たるみ予防の効果を、人で直接確かめた研究は見つかっていません。一方、糸の周りでコラーゲンが増える仕組みは研究で確かめられています。そのため院長は、定期的に続けることがたるみ予防につながると考えています。当院の同意書では、たるみ予防の目安を1年半〜2年半程度としています(個人差があります)。

まとめ|やめても「受ける前より老ける」とは示されていない。院長のおすすめは、定期的に続けること

  • 糸リフトをやめると、引き上げは少しずつ元の状態に近づく。受ける前より老けることを示した研究は見つかっていない
  • 「老ける」と言われるのは、引き上がった顔に目が慣れること、年齢の変化が進むこと、昔の溶けない糸の時代の話が残っていることによる
  • 溶ける糸を入れた人の皮膚では、180日・270日でコラーゲンが治療前より増えていた(Goldberg 2020)。動物実験でも、糸の通り道に新しい支えができると報告されている
  • 引き上げの持続には厳しい報告もある。年数は言い切らず、当院の目安は半年〜1年程度
  • たるみ予防を人で直接確かめた研究は見つかっていない。仕組みから、院長は定期的に続けることが予防につながると考えている
  • 続けるなら1〜2年ごとが目安。同じ部位は3か月以上あける
  • 重い合併症はまれで、多くは一時的(Pham 2021、Niu 2021)。やめる・間をあける選択も問題ない

効果や経過には個人差があります。アルモナクリニック(東京・市ヶ谷)では、医師がカウンセリングを行い、分かっていることと分かっていないことを分けてお話しします。続けたほうがよいか、いまは待つか、今回でやめるか。どれを選んでも大丈夫です。「次をどうするか迷っている」という段階で、お気軽にご相談ください。

参考文献

  • Goldberg DJ. J Cosmet Dermatol. 2020;19(5):1172-1178.
  • Suh DH, et al. Dermatol Surg. 2015;41(6):720-725.
  • Yoon JH, et al. J Cosmet Dermatol. 2019;18(3):885-891.
  • Kim J, et al. Dermatol Surg. 2017;43(1):74-80.
  • Ha YI, et al. J Cosmet Dermatol. 2022;21(7):2774-2782.
  • Song JK, et al. Aesthet Surg J. 2021;41(7):NP875-NP886.
  • Ziade G, et al. Facial Plast Surg. 2021;37(3):383-389.
  • Riopelle AM, et al. Dermatol Surg. 2025;51(5):509-514.
  • Gülbitti HA, et al. Plast Reconstr Surg. 2018;141(3):341e-347e.
  • Bertossi D, et al. Aesthet Surg J. 2019;39(3):241-247.
  • Niu Z, et al. Aesthetic Plast Surg. 2021;45(5):2148-2158.
  • Pham CT, et al. Dermatol Surg. 2021;47(11):1460-1465.
  • Rachel JD, et al. Dermatol Surg. 2010;36(3):348-354.

※いずれも当院で使用する糸そのものを調べた研究ではありません。

糸リフトの関連コラム:糸リフトの痛みはいつまで?/ボコボコ・ひきつれはいつまで?/糸リフト後の過ごし方/糸リフトは何歳から?/糸リフトのクリニックの選び方

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未承認医療機器に関するお知らせ

未承認医療機器であること:当院で使用する糸リフト用の糸は、医薬品医療機器等法上の承認を受けていない医療機器です。

入手経路:医師の判断のもと、国内の販売代理店を通じて個人輸入により入手しています。

国内の承認医療機器等の有無:当院が確認した範囲において、同一の性能を有する国内で承認された医療機器はありません。

諸外国における安全性等に係る情報:現時点で、重大な副作用の報告は把握していません。

医薬品副作用被害救済制度:万が一重篤な健康被害が生じた場合でも、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

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